近年、女性の便秘に伴い増えているのが下剤です。女性タレントがCMをするなど身近に感じるようになってきましたね。その一方で「下剤を使用し続けると、腸機能が弱まってしまう」なんて聞いたことはありませんか?
下剤にも良し悪しがあるはず。今回は、正しい下剤の選び方についてご紹介します。
■下剤は大きく分けて2種類
下剤には作用の仕方によって分けられ、浸潤性下剤、膨張性下剤、塩類下剤、刺激性下剤があり、この中でも浸潤性下剤、膨張性下剤、塩類下剤は便に水分を含ませ、やわらかくするタイプで、緩やかな効き目が特徴です。
一方で刺激性下剤は、腸を刺激し動きを活発にして排便を促します。効果は強いものの、習慣性があり常用すると効きにくくなってしまいます。また、お腹の痛みが強いのも特徴です。
■アロエ、センナもNG!? 下剤の常用が危険なワケ
一見体によいと思いがちなアロエや、センナなどの生薬系の下剤も実は、前述の刺激性下剤に含まれるのです。この他にもダイオウエキス、センノシドカルシウム、ピコスルファートNa、ビサコジル、カサントラノールがあります。
豊川さくら病院の直腸肛門科HPには以下のように記されています。
<下剤にもいろいろな種類があり常用可能、あるいは常用しないと効かないものと、常用してはいけないものがあるということです。常用しても癖にならない下剤の代表は“マグネシウム”製剤です。(中略)
一方、最も習慣性が強い、すなわちクセになりやすい下剤がアロエ、センナ、ダイオウに代表される生薬・漢方系下剤です。 (中略)
だんだん効かなくなってくるために服用量が次第に増加し、大腸粘膜の黒色化を来たし大腸の筋層が薄くなってしまい、遂には全く張りのない紙風船のような真っ黒でペラペラの腸になってしまいます。>
ここからは、市販の下剤を比較していきましょう。
■コーラックファースト・コーラック・コーラックⅡ
便秘薬の代名詞『コーラック』の成分には、ビサコジルが入っています。皆さんもうお分かりの通り、ビサコジルは刺激成分であり、常用すると効きにくくなってしまいます。
■コーラックファイバー・コーラックハーブ
穏やかな効き目を思わせる商品名ですが、成分には刺激成分の一つ、センナが含まれています。
■新ウィズワン
パッケージのせいか、体にやさしいイメージの『新ウィズワン』。しかし成分にはセンノシドが含まれています。センノシドも刺激成分の一種です。
■3Aマグネシア
『3Aマグネシア』に含まれる酸化マグネシウムは、習慣性がなく、安全に長期間使用できる成分。服用しながらの妊娠、出産、授乳も全く問題がなく、5歳以上のお子様にも使用可能なので、安心して服用できます。
いかがでしたか? 便秘がちな方は、まず浸潤性、膨張性、塩類タイプの刺激のないものから試してみてくださいね。
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