牛乳

あなたはカルシウム不足にならないために、日々心がけていることがありますか?


カルシウムは重要な栄養素ですが、とりわけ、女性は骨粗しょう症リスクが高いので、カルシウム不足が気になりますよね。


では、カルシウムが豊富に含まれる食品といえば、どんなものを思い浮かべるでしょうか? 身近な食品として、“牛乳”を思い浮かべたかたは多いと思われます。


たしかに、牛乳に多くのカルシウムが含まれるのは事実。ところが、フードプロデューサー南清貴さんの著書『じつは体に悪い19の食習慣』によれば、カルシウム摂取や骨粗しょう症予防のために、日本人がせっせと牛乳を飲むことは、意味がないどころかむしろ逆効果なのだそうです。

■8割以上の日本人は、牛乳からカルシウムを摂取することができない

牛乳は、カルシウム以外にも、さまざまな栄養成分が含まれ、いかにも“体にいい”ようなイメージがあります。

ところが、牛乳にどれだけカルシウムが含まれていようが、多くの日本人は、牛乳からうまくカルシウムを摂取できないのです。

牛乳のカルシウムは乳糖のなかに含まれていて、乳糖が分解されないかぎり、カルシウムを体内に取り込むことはできません。ところが、日本人の約85%は、乳糖を分解するための“ラクターゼ”をいう消化酵素を持っていないのです。

たしかに、日本人も乳児期の頃は、母乳を分解するためのラクターゼを持っていますが、3歳くらいまでの間にもう必要がないと判断してラクターゼがなくなってしまいます。

つまり、ラクターゼを持たない8割以上の日本人にとって、牛乳はカルシウム供給源とはならないのです。


■牛乳を飲むと
かえってカルシウム不足になる

日本人にとって、牛乳は無意味であるどころか、むしろ飲めば飲むほどカルシウム不足になるおそれも……。

牛乳を飲むと、牛乳に含まれるタンパク質によって、血液は酸性に傾こうとします。ところが、人間の体には常に一定の状態に保とうとする“ホメオスタシス”というシステムがあるため、酸性になるのを防ごうとします。

血液の酸性を中和するために、せっかく摂取したカルシウムが使われてしまうのです。それで追いつかないときは、骨からカルシウムを放出して、その中和にあてられることもあります。

つまり、牛乳は骨粗しょう症の予防になるどころか、助長することになりかねないのです。


■カルシウムは牛乳以外の食品から

牛乳がカルシウム摂取や骨粗しょう症予防につながらないことはおわかりいただけたかと思います。牛乳は“健康食品”ではなく、あくまで“嗜好品”として位置付けるべきなのです。

カルシウムを補給したいなら、毎日の食事の中で小魚や野菜、海藻、種実を食べていれば大丈夫。
『じつは体に悪い19の食習慣』では、以下のような食品を勧めています。

<食品によって吸収率が異なるので、厳密なことは言えませんが、ご参考までに、牛乳1本分と同じ量のカルシウムを含む食品をいくつかご紹介しておきましょう。

田作り約20尾、小松菜約2分の1把、木綿豆腐約3分の2丁、ひじき約大さじ3と2分の1、ごま約大さじ2と2分の1です。>

いわゆる“日本人の伝統食”で、カルシウムはまかなえるということですね。

以上、一見、“体にいい”イメージのある牛乳のリスクについてお届けしましたがいかがでしたか?

これまで「健康のため」というつもりで牛乳を飲んでいたかたは、ぜひその習慣を改めましょう!

転載元:http://lifestyle.jp.msn.com/diet_healthcare/news/wooris/